移動支援のあれこれ(6)

ヘルパーのAさんは、移動支援で、知的障害のある方(利用者さん)とともに中野区の江古田の森公園を散歩しました。

 

散歩中は、利用者さんが歩く速さに合わせて、Aさんも歩き、利用者さんが寄り道や休憩をした時は、Aさんもそれに合わせました。

 

このように、ヘルパーは、利用者さんの主体性を尊重します。

 

もちろん、交通ルールを守るよう、ヘルパーが利用者さんに声を掛けることなどはあります。しかし、仮に、ヘルパーが、健康のために速足で歩いた方が良いなどと考えたとしても、その考えを押し付けることは、利用者さんの主体性を脅かすことになり適当とは言えないのです。

移動支援のあれこれ(5)

移動支援あれこれ(5)

ヘルパーのAさんは、知的障害のある方(利用者さん)の移動支援で、葛西臨海公園に行きました。利用者さんは、帰路、カレー店で、カツカレーを選び、食べました。

 

外出中に何を食べるかは、利用者さん自身が決めます。

 

例えば、何を食べたいかを自ら言葉に出せる利用者さんもいれば、選択肢を示せばその中から食べたい物を言える利用者さんもいます。あるいは、写真つきのメニューがあれば食べたい物を指差すことができる利用者さんもいます。ヘルパーは、相手に応じて、必要な支援を行います。

 

また、ヘルパーは、利用者さんの健康のため、注文する料理の内容や量について助言することもあります。

 

このように、ヘルパーは、利用者さんに様々な支援や助言をしますが、何を食べるかを決めるのは、利用者さん自身です。利用者さんの自己決定を尊重するというヘルパーの基本的姿勢が、こうした場面に現れているのです。

移動支援のあれこれ(4)

ヘルパーのAさんは、知的障害のある方(利用者さん)の移動支援で、葛西臨海公園に行きました。往復には電車を使い、切符を買う時は、利用者さんが硬貨を券売機に入れ、Aさんがタッチパネルの操作を行いました。

ヘルパーは、利用者さんができることを少しずつでも増やしていくようなかかわりをするように努めています。今回、券売機で切符を買った時のように、利用者さんが、手順の全部を独力ではできないにしても、助言や手助けがあればできることもあります。また、繰り返し挑戦を促しているうちにできるようになることもあります。

このように、ヘルパーは、新しいことに対する利用者さんの挑戦を促します。そして、うまくいった時は、共に喜びます。

一方、ヘルパーは、利用者さんができることは敢えて行いません。なぜなら、もし、利用者さんができることまで、ヘルパーが助けてしまったら、利用者さんの自立への意欲を削ぐことになるかもしれないからです。

このようにヘルパーがかかわることによって、できることは自分でやりたいという利用者さんの気持ちが育まれ、尊重されることにもなると、私たちは考えています。

移動支援のあれこれ(3)

ヘルパーのAさんは、知的障害のある方(利用者さん)の移動支援で、江古田の森公園に行きました。澄み切った青空の下、2人は、お話をしながら森の中を歩きました。

ヘルパーは、利用者さんとのコミュニケーションをとても大切にしています。

まず、ヘルパーにとっての基本中の基本は、利用者さんの話をよく聴くことです。これを「傾聴」といいます。相手の話をさえぎるようなことはせず、また、相槌を打つなどしながら、我慢強く聴き役に徹することが重要です。

もちろん、ヘルパーが利用者さんに話すこともあります。その場合、知的障害の状況によりますが、ヘルパーは、短い文章や具体的ではっきりした表現を使うように気をつけます。さらに、文字を書いたカードなどを活用すると理解しやすいことがあります。

こうした努力を息長く続けると、利用者さんとの人間関係が深まっていきます。そうすると、コミュニケーションも更に円滑に進むようになります。こうした変化に気付くことは、ヘルパーにとって、大変嬉しいことです。
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移動支援のあれこれ(2)

ヘルパーのAさんは、知的障害のある方(利用者さん)の移動支援で、中野区の北江古田公園に行きました。2人は、雨上がりで濡れた落ち葉を踏み、深まり行く秋を感じていました。

ところで、移動支援では、利用者さんが満足しているか、楽しんでいるかが大変気になります。

利用者さんの中には、
○自分の思いを言葉に出してくれる方
もいますが、
○仮に内心は不満でも、ヘルパーに対する遠慮などから、何も言わない方
○コミュニケーションは得意ではないが、気持ちが声の調子、仕草、態度、表情などに表われる方
など、いろんな方がいて、一筋縄ではいきません。

そこで、ヘルパーは、利用者さんの意思表示の特性・傾向をよく知ることが求められます。その上で、ヘルパーは、自らの五感を研ぎ澄まして、利用者さんの気持ちを把握しようとします。また、適宜、「楽しいですか」などと尋ねたりもします。そして、利用者さんが満足していないようだと気付いたら、支援の在り方(支援内容、言動、態度等)を改善していきます。

このように、ヘルパーは、利用者さんと関わる中で、常に自らの支援の在り方を改善する努力をしていくことが求められますが、こうした継続的な努力を通じ、ヘルパー自身が成長することができると、私たちは考えます。
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移動支援のあれこれ(1)

ヘルパーのAさんは、知的障害のある方に付き添って、昭和記念公園に行きました。2人は、黄色に色付いた銀杏並木などに囲まれ、小春日和の一日を満喫できたようです。

このように障害のある方の外出の付き添いをすることを、「移動支援」と言います。これから、皆様に関心を持って頂くために、移動支援に関する様々な情報を、時々、このブログに書いて行きます。

移動支援に従事するためには、一定の資格が必要です。もちろん、介護福祉士やヘルパー2級等の資格があれば大丈夫です。また、短期間に取れるものとしては、「知的障害者移動支援従業者養成研修」(2日の座学と1日の実習の計3日)を受ければ、資格取得できます。

移動支援に従事することのメリットは、
○障害のある方がお出かけするのを支援できる(とても喜んでいただけます)
○障害のある多くの方と接することができる
○いろんな行楽地(公園、遊園地、映画館、水族館など)を楽しめる
○週末など、空いた時間を活用できる
○お金を稼げること(当然ですね)
などが考えられます。

多くの方が移動支援に参加して下さることを期待しています。
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えはらショートに手摺追加

えはらハイツのショートステイに、手摺を追加しました。
二階までの階段を上がれる方のご利用になりますが、何とか上がれるけれど室内で歩く時に支えが必要という方もいらっしゃいます。
これまでも、利用する方のニーズに合わせて手摺はかなり追加してきています。

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とこんな感じです。
先日、少し段差のある玄関の脇にも一本追加しました。
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この手摺があれば、玄関の出入りで利用者さんがバランスを崩すこともなくなりますね(^^)