2011.11.01
青葉通信11月号 巻頭言
事業所長 武者明彦
成年後見制度の学習会について
11月に入り穏やかな晴天が多くなっていますが、朝晩は冷えこむ日も多くなってきました。菊の花はこれからが盛りで、最近は青や紫に近いすっきりした色合いの品種が好まれているのか、よく目に付くようになりました。
***********
さて、10月29日は、コロニー東村山の従業員研修の一環として、高橋司法書士による成年後見制度についての学習会を行いました。東村山は全従業員が一堂に会せる場所がないことから当センター食堂を会場で行うことになりましたが、せっかくの機会なので当センターの利用者ならびにご家族にもご案内させていただいたところ、20名を超える皆様にご出席いただくことができ、このテーマへの関心の高さをうかがうことが出来ました。
講師は利用契約の際に立会人をお願いしている高橋聡英司法書士で、お話の内容は成年後見制度特に法定後見制度の概略で、どのような場面でこの制度を利用するか、どのような支援が受けられるのか、後見人になれる人と後見人の報酬(申し立てがあったときに家庭裁判所の家事審判官が、適正妥当な金額を算定するそうです)など導入編ともいえるもので、関連して遺言や信託など、成年後見制度と併用して活用したい他の制度の活用例などもお話いただきました。資料に基き実例を織り込みながらわかりやすく説明していただいたため、皆さん最後まで熱心に聴講していただくことができました。講演後にも講師に個別に相談されていた方が多かったことも関心の高さをうかがわせる一幕でした。学習会後のアンケートでは、制度の内容については、よく理解できた、だいたいわかったとのご意見が多く、ご家族に制度を利用したい方がいますか?の質問には、将来的には利用したい、よく理解した上で検討したいといったご意見が多く寄せられました。また、感想としては、
・ 制度の名前は知っていたが、今回の説明でほぼ理解できた。
・ これからしっかり考えてゆこうと思った。
・ 体が弱ってから後見を考えればよいと思っていたが、早めにしたほうがよいのかもと思った。
・ 導入部分であったので、今後自分で勉強したい。
・ とてもわかりやすかった。今後も新しい情報を伝えてほしい。
・ そろそろ我が家でも考えなければならないのですが、費用や手続きの点がネックになっている。
など、多くの感想が寄せられていました。今後も機会を作って情報を発信してゆきたいと思っています。
***********
2010年を境に日本では人口が減少に転じたといわれているわけですが、「世界人口白書」によれば、10月31日に世界の人口が70億人を超えたとのことで、世界的に見ると今後も人口は増え続け、2050年には93億人に達すると予測されています。エネルギーや食糧、水の問題にとどまらず、世界の貧富の格差は大きくなる一方で、「世界がもし100人の村だったら」はこの現実を子供にも理解できるようにつたえ、全世界に対する強烈なメッセージとなりました。地球規模で考えなければならない問題でありますが、人権にかかわるテーマでもあり、一人ひとりが自分自身のこととして考えてゆかなければならない問題ですね。(ちなみに、国連人口基金東京事務所では、母子健康手帳のコピーを送れば、10月31日に生まれたすべての赤ちゃんに70億人目とする認定書を出すことにしたそうです。)