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上半期事業報告書

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1.総括
本年度は前年度より課題である作業評価表の見直しに取り組み、上半期で新しい作業評価表による評価を行った。それを踏まえ個別支援計画の検討と見直し等の面談時に下半期に工賃通知を行うことを利用者およびその家族に事前に説明した。就労移行支援事業は定員を前年度6名に変更したが、定員割れの状況が継続している。面談時に就労継続支援B型利用者および家族に対して就労移行支援事業についての説明とサービス変更への聞き取りを行い、上半期に2名が就労継続支援B型から就労移行支援へサービス変更を行った。就労継続支援B型事業について新規利用者は4名であるが、加齢による障害の重度化に伴い退所者も入所者と同数おり、利用総数96名で前年度と変わらない状況となっている。また放課後等デイサービス事業「アリーバ」は、新中学生を含む利用が増加し、ほぼ利用率100%となっている。放課後等デイサービス事業は本年度より保護者・従業員共に自己評価をアンケート形式で実施することになっており、上半期にてアンケート集計作業は終了した。またトーコロ青葉ワークセンターにおいても、第三者評価の実施年度であり上半期に従業員・利用者の聞き取り調査アンケートを終了した。それぞれの結果は下半期にホームページ等にて公開していく予定である。その他事業内容やプログラム、イベント等の利用者の様子や施設運営の状況については隔月発行の「青葉通信」とホームページを通じて広報を行った。

2.事業状況の概要
(1) 事業実績
① 概況
多機能型全体としての給付費等の収入は175,734千円で前年同期に比べ7,333千円減少した。部門別では、就労移行支援事業の利用者は定員に届かない状況ではあるが、実員では増員し収入が予算を大幅に上回った。放課後等デイサービス事業はほぼ予算どおりだが、就労継続支援B型事業は、若干予算を下回った。
② 売上高・加工高
就労支援事業(業務)の状況は表1別表の通りであった。売上高は46,848千円で、前年度比で55千円の増、工賃の原資となる加工高は22,357千円で、前年度比では3,472千円の増、伸び率は118.4%であった。加工高比率は47.7%であった。


(2) 人員の推移
① 概況期中における在籍者の推移は表2のとおりであった。従業員は常勤3名増、1名減、非常勤1名増、1名減であった。利用者は6名が新規に利用を開始し、6名が減となった。放課後等デイサービス事業「アリーバ」の新規利用開始は7名で、4名の減員となった。
こうした動きの結果、利用者の期中合計は、3名の増員となった。

(3) 処遇状況利用者の工賃向上に向けた計画を策定し、可能な限りの改定を行った。また、従業員の処遇改善のために、福祉・介護職員処遇改善加算を申請した。
① 給与・工賃
前年度当初より新しい作業評価表の作成に着手し本年度上半期にて完成に至った。上半期は新しい作業評価表に基づき評価を行った。下半期には工賃改定を行う。従業員の給与は一定額の改定を実施した。夏季賞与は利用者、従業員ともに1.5 ヶ月を支給した。
② 福利厚生
8月4日に暑気払いを互助会の企画で実施した。9月30日に開催した青葉祭については利用者も参加した実行委員会を組織して準備を行った。

3.サービス事業別、部門別状況
個別支援計画作成に際して、個別面談にて生活の状況を包括的に聞き取りするため、家族やグループホーム世話人、相談支援事業所、医療機関などの担当ワーカー等に参加をしていただき、サービス等利用計画に反映できるような個別支援計画策定を行った。同時に、安定した地域生活を送ることができるよう他機関との連携が必要と思われる場合には、本人の同意を得たうえで的確な情報収集や情報提供を行った。
(1) 支援課(総務部門)
① 総務厚生担当事務センターや所内の各部署等と連携をとりながら、給付費等の請求業務やプログラムの企画と調整、青葉通信の発行、勤怠管理、実習や見学者の受け入れ、入退所の手続き等の多岐にわたる業務を円滑に遂行するとともに、新規利用者の受け入れを積極的に行った。プログラムを担当していた従業員の入れ替わりによりプログラム内容の見直しが必要となったが、期中に採用した常勤1名に引き継ぎを行い、実施体制を維持した。また放課後等デイサービスと連携し、業務補助や利用者対応に関わるなど協力体制をとった。
(ア) 施設運営管理、安全管理、環境整備、受付業務、セキュリティ管理等の業務を行った。
(イ) 給付費等の請求業務や給与計算等の業務を事務センターと連携をとり円滑に行った。
(ウ) 新規利用者、見学者の受け入れ窓口となり、必要な手続きおよび調整を行うとともに積極的な受け入れを行い、利用者確保に繋げた。
(エ) 特別支援学校や就労支援センター等からの紹介を受けた実習生の窓口として、実習を行う部署との調整を行った。
(オ) プログラム活動の推進を円滑に行った。プログラム参加希望者の調整、ボランティアの受け入れ、外部との調整を行った。
(カ) 顧問医による医療相談、看護師による健康相談の希望者受付を担当した。看護師と連携して健康診断を1回実施した。

② 放課後等デイサービス事業 「アリーバ」
(ア) 契約者数は上半期終了時点、34名である。一日あたりの利用者人数の平均はほぼ一定であり、9割を超える利用率となった。毎月の利用者の延べ人数は平均147名程である。また、6月については高校生が現場実習期間等の理由もあり利用者延べ人数は137名とやや落ち込んだ。
(イ) 本年度は青葉ワークセンターの営業日に並び、8月には夏季休業日を設けた。また行事日についても同様とし、アリーバの運営は休業とした。各家庭には案内を発行し周知した。
(ウ) 前年度と同様に特別支援学校への行事に参加を行い、保護者との交流および関連機関との連携を継続している。
(エ) 夏季の長期休業期間の時間を利用し、青葉祭での出品作品の製作作業を行った。
(オ) 保護者・従業員共に放課後等デイサービス自己評価をアンケート形式で実施した。

③ 就労移行支援係(就労移行支援事業)(定員6名)
就労移行支援に常勤1名が入職し、管理者を含め4名体制とした。定員6名に対し5名の利用者であり、定員割れが続いている。下半期に向けては引き続き利用者確保に努めるとともに、企業就労に繋がるよう取り組む。
(ア) 就労継続支援B型の作業場で日中訓練を行いながら、週1回程度のプログラム活動を実施した。
(イ) 就労継続支援B型の就職希望者2名が就労移行支援へサービス変更。就労支援機関と連携しながら、外部実習や企業面接に積極的に参加した。
(ウ) 所内の就労継続支援B型利用者に対して、アリーバと協力し企業見学の機会を設けるなど、就職に向けた意識向上、準備活動を支援した。

(2) 営業課(営業担当、情報処理係)
売上高・加工高とも、前年度実績を上回ることができたが、本年度計画は下回った。
① 営業担当本年度は、7月までスポットの受注が伸びず、売上も4か月連続で計画を下回る状況であったが、8月より回復傾向に転じた。この勢いを10月以降も逃さないように取り組んでいきたい。懸念としては、ヤマト・佐川等の宅配送料が値上げになるが、それをどこまで顧客からの受注単価に反映できるかが不透明で、お客様に毎回説明をしながらご理解をいただくことになる。メールサービス以外の事業(簡易作業、物販、データ入力、新規事業)についても充実させていくことが求められているが、本年度の計画に入れた大店舗の会員情報の入力が具体的に進んでいない。スポットでアンケート入力や集計を請けたが、利用者の作業の点では、まだ埋めきっていない状況である。
② 情報処理係(就労継続支援B型事業、A班)高速レーザープリンターの新機種導入と既設機器との併用により、利用者の作業範囲が拡大した。また、カラーバリアブル印刷対応により、顧客への多様な提案が可能となった。定期的(毎月受注できる)入力作業が減少傾向にある中、比較的短納期の単発案件が増加した。社会就労事業本部他事業所の作業協力により、短納期の問題を回避した。在宅での就労継続支援B型利用者が年度初めより1名増え、2名となった。従業員の支援能力向上のため、外部研修への派遣に加え、係内において勉強会を開始した。

(3) 事業課
① 就労継続支援B型事業各係共通の課題と取組状況は以下の通りであった。
(ア) 受注案件ごとの作業標準の作成の他、入出荷管理、工程管理の仕組み等、多岐にわたる課題の解決により品質の均質化やミス発生防止を目的とした標準化プロジェクトを発足させた。
(イ) 利用が変則的で作業時間の見立てが難しい傾向がある係は、他係との間で進捗状況を確認し納期管理を行った。
(ウ) 物販事業については、引き続き被災地商品および口腔ケア商品「オーラルピース」を事業所にて販売し、青葉通信に販売チラシをはさんで配布し、商品宣伝と販売促進に努めた。
(エ) 調理プログラムについては食中毒等安全衛生上のリスクに配慮し中止とした。今後新たなプログラムの開発と提供に取り組んでいく。
(オ) 落ち着いて長時間の作業活動に取り組むことが困難な利用者について、弾力的に休憩を取り入れる等の支援を行い、常時見守りが必要な利用者については担当係やフロアを超えた支援を行った。

各係の課題と取組状況は以下の通りであった。
① 一係
(ア) 一般就労を希望する方への支援については、本人の意欲を高められず思うような支援には至っていない。改めて利用者および家族から情報を収集し支援に努めたい。
(イ) 従業員間の情報共有を密にし、ミスロスがないよう注意を払って作業にあたった。
(ウ) 内作率向上のため、部署間の連携・協力体制を図った。
(エ) 通所が不安定な利用者については、本人の要望等を受け止めながら、必要に応じて関係支援機関と連携し可能な限り通所できるよう支援を行った。
② 二係
(ア) 基本作業を徹底し、ミスロスを起こさないよう注意を払って作業にあたった。
(イ) チームを組んで階段清掃を毎日行い、定期的に流し台の清掃を行った。
(ウ) 就労を希望する方が1名就労移行支援に移行した。
(エ) 作業環境を整え、手洗いうがいを促すなど衛生管理に努めた。
③ 三係 (支援課)
(ア) 従業員1名の他部署への異動に伴い、従業員1名を採用した。
(イ) 病院や就労支援センター等関係機関と連携し、安定した通所ができるように支援した。
(ウ) 生活面の安定に繋がるよう、社会資源の紹介や情報提供を行った。
(エ) トイレなど館内清掃を清掃リーダーが中心となって行い、各々レベルアップすることができた。

(4) その他
① 組織・人事
(ア) 総務厚生担当の非常勤職員1名の退所により、7月に就労移行担当兼任とした常勤従業員1名を補充。また三係従業員1名を情報処理係に異動。それに伴い、三係に新規従業員1名を補充し体制維持に取り組んだ。
(イ) 就労移行支援担当はサービス管理責任者を総務兼任とし、管理者、支援課長および常勤1名の常勤換算4名体制で取り組んだ。
② 教育・研修
法人内研修を含む7コースの研修に、非常勤職員を含む延べ8名を参加させた。
(ア) 外部研修精神保健福祉研修、強度行動障害支援者養成研修(基礎研修)、労働基準法に関する基礎研修会、「触法の方への支援について」東京都社会福祉士会、精神保健福祉研修「高齢期の精神疾患の理解を深めるために」に各1名を参加させた。
(イ) 内部研修法人が行う支援者研修会に2名、新人研修会に3名を参加させた。
③ 設備
(ア)自己資金による事業として以下の設備を導入した。・ パソコン・モニター各1セットを新規導入した。127千円・ レーザープリンターを1台導入した。(割賦による購入)4,000千円
(イ) 補助事業・ 三菱商事株式会社からの補助を受け、結束機を導入した。500千円
④ 地域交流
市内の精神障害者関連団体が集うケア検討会などに委員を送り、ネットワークづくり、情報収集に努めた。市内中学校の体験学習受け入れ、近隣高齢者施設でのボランティアなどを通じ、地域住民との交流を深めた。
⑤ 定例
会議の開催幹部会(月1回)、全体会議(月1回)、営業課会、各係会を実施した。方針の周知徹底、利用者支援の課題解決を綿密に行った。毎月初めに全体朝礼を行った。
⑥ 防災・安全・衛生
(ア) 防災訓練を3回実施した。在宅の就労継続支援B型利用者も訓練に参加し、避難経路を確認。実践的な訓練実施に努めた。
(イ) 職場内の安全衛生点検を毎月実施し、事故のない職場環境を維持した。
(ウ) 春の健康診断を実施した。
(エ) 保存水、非常食等の防災備畜品の補充取り替えを計画的に行った。

4.決算
見込み年度末の決算見込は前年度と同様の損益を目指す。下半期の取り組みとしては、新規受注の確保と利用定員充足に努める。

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