1.概況
コロナ禍において上半期は大半の期間が緊急事態宣言の発出下となり、感染予防に取り組みながら、10 時からの時短運営を継続した。余暇プログラムはすべて中止としたが、暑気払いは感染防止対策の上フロアごとに分かれてゲームや食事を楽しんだ。放課後等デイサービス事業「アリーバ」では、初めて所内に農園を設営し「サクランボ狩り」を楽しむ土曜日のイベントを行い、参加者から大変高評価であった。6月から生活介護事業がスタートし「働く生活介護」をテーマに工賃の対象となる生産活動と日中活動となるプログラムを午前、午後に分けて行い、様々なメニューにトライした。
事業状況として就労支援事業は、売上計画31,186 千円に対して33,510 千円となり2,324 千円上回った。加工高は計画が19,392 千円に対して20,278 千円となり886 千円計画を上回った。コロナ禍にてセール等のDM関連受注が減少している状況で、売上高が計画を上回ったのは、既存顧客からのスポット案件および定期案件の料金見直し等交渉の成果である。
また障害福祉サービス事業の就労継続支援B型事業と就労移行支援事業及び生活介護事業は、4月に緊急事態宣言が発出された以降、希望者に在宅支援を提供した。放課後等デイサービス事業は、学校が休校を行わなかったため、通常の対応を行った。結果公費収入は雇用調整助成金を含め、88,335 千円となり対前年度比で103.1%となった。ただし全体的には各事業とも、利用率の減少があり、下半期に向けての課題となった。
2.サービス事業別、部門別状況
(1) サービス事業別状況
期中における在籍者の推移は表2のとおりである。施設利用者は増員4名、減員1名であった。また、期中就職者はいなかったが、面接会に参加し就労機会を支援した。放課後等デイサービス事業は期中6名の新規契約があった。
(2) 部門別状況
① 総務厚生担当
前年度に引き続き、コロナ禍において看護師を中心に顧問医や法人本部と連携しながら健康管理に基づく出退勤や利用の可否について慎重に対応した。
プログラムもすべてのメニューを中止とし、再開について今後慎重に検討していく。
② 就労支援事業
生産性・品質向上に向け、これまでの標準化プロジェクトに変えて、生産性向上委員会と業務改善委員会を発足させた。従前の標準化プロジェクトは、管理監督職のみで運営していたが、今期発足の2つの委員会は、監督職をリーダーとして非常勤職員を含む一般職で構成されており、より現場の課題に即した活動が期待されている。期中における新規顧客の獲得は1社、既存顧客からの新たな作業の受注は、メール作業、在庫発送とビデオ教材への字幕付与作業の計3件であった。
(3) その他
① 組織・人事
営業課では情報処理係長の退職に伴い、今期より営業係長が情報処理係長を兼務。体制補強のため、情報処理係に非常勤職員を1名、営業員を1名、それぞれ増員した。事業課では2名増員し、各係の従業員配置を非常勤職員含め5名とすることで、支援体制を強化した。支援課は3係に生活介護事業担当の生活介護班を創設し、事業開始に伴い常勤職員を就労継続支援B型事業から1名、非常勤職員を放課後等デイサービス事業から1名を異動した。
② 教育・研修
法人内研修に、非常勤職員を含む延べ4名が参加した。
(ア) 外部研修
令和3年度精神保健福祉研修(オンライン)に1名参加した。
(イ) 内部研修
法人が行う新人研修会に3名が参加した。
③ 補助事業
東京都共同募金配分金によりレーザプリンターを購入した。201 千円
④ 地域交流
市内の精神障害者関連団体が集うケア検討会、障害者福祉計画推進部会、東村山市内社会福祉法人連絡会などに委員を送り、ネットワークづくりや情報収集に努めた。
⑤ 定例会議の開催
部課長会(随時)、幹部会(月1回)、全体会議(月1回)、事業課会(随時)、各係会・ミーティング(月1回)を実施し、方針の周知徹底、利用者支援の課題解決を綿密に行った。また、毎月初めに全体朝礼を館内放送にて行った。
⑥ 防災・安全・衛生
(ア) 防災訓練を実施できていない。安全衛生委員会を定期招集し今後実施する予定。
(イ) 職場内の安全衛生点検を毎月実施し、事故のない職場環境を維持した。
(ウ)健康診断を実施した。
3.決算見込み
本年度の決算見込みは表1のとおりである。できる限り売上高および加工高を確保し、受注活動に取り組む。ミスロスを予防し顧客からの信頼獲得に努める。利用者数と参加率増加のため、感染予防対策を徹底し、より魅力ある事業所づくりを従業員全員で取り組んでいく。