2014.02.01
青葉通信 2月号 巻頭言
事業所長 武者明彦
ご近所の庭先で梅の花が二つ三つ咲いているのを見つけました。これからが寒さ本番といったところですが、梅一輪ほどの春がもうそこまで来ています。現在、当センターでは、来年度(2014年度)の事業計画と予算案を作っている最中です。皆さんにきちんとした形でご報告できるのは4月号になりますが、来年度に向けて準備を進めている内容について、先にお知らせしておきたいと思います。
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① 利用定員を変更します
近隣の特別支援学校卒業生の動向や地域のニーズを踏まえ、利用定員の変更を行います。就労継続支援B型事業は年間を通じて在籍者が80名定員を超える状況が続き、今後も実習依頼や利用希望者が増える見通しがあることから、支援体制を強化したうえで定員を87名に増やすことを計画しています。
一方就労移行支援事業は、専門の就労支援チームがかかわることで就労実績が着実に上がっていて、これはうれしいことなのですが、期間の定めのある事業なので、就労レベルまで引き上げるためまずB型から始めることを希望する利用者が増えており、年間を通じて定員充足が難しくなっています。こうした実情を踏まえ現在の定員15名から8名に変更する予定です。多機能型事業所としての全体の定員は95名のままとします。
② 新しい仕事が始まります
来年度の売上高目標は今年度並みの10,200万円、工賃の原資となる加工高については、荷造り配送費の増加を想定し3,995万円(加工高比率39.2%)とします。中心作業のメールサービス事業の仕事確保が年々厳しくなっているので、物品販売や受託作業などにも仕事の幅を広げて行く必要を感じています。物品販売では、東北の被災地支援のため始めた商品の店頭販売に加えて、新たに口腔ケア商品(オーラルピース)を障害者、高齢者、児童などの施設などへ販売する仕事を始めています。また、受託作業では、法人内施設の清掃作業のほかに、新たに東村山市内の子供クリニックや都営アパート自治会から敷地内の草取りなど環境整備の仕事を受託することにしています。入力業務においても、昨年末から大規模小売店舗チェーンの会員データの入力作業が始まりました。確実な仕事を通じて信頼を得るため、利用者、従業員一体となって取り組み、工賃の向上につなげたいと思います。今年に入って、障害者優先調達推進法を念頭に置いたと思われる中央官庁や自治体から、仕事の引き合が少しずつ増えてきました。大きなチャンスととらえ積極的に受けて行きます。
③ 利用者と家族の支援をさらに多様な観点で行います
ご家族と同居する利用者が多い中、利用者とその家族の高齢化が著しく進んでおり、近々家族による支援が困難になると思われる家庭や、家族への支援が必要になっている家庭が増えています。こうした実情を踏まえ、緊急度合いの高い利用者から、自立生活を視野に入れた支援計画を策定することとします。生活場面の状況を把握するため、個別支援計画作成に際しての面談にはご家族や支援機関の参加も促しながら、計画相談に反映できるような計画とすることを目指します。自治体や支援機関、相談支援事業所、医療機関など他機関との連携が必要な場合は、ご本人の同意を得たうえで的確な情報を提供し、より良い支援が受けられるよう協力して行きます。
④ 事業継続計画(BCP)を策定します
大規模震災などで被害を受けても中心業務を継続することができるよう、予め事業継続計画を策定することにしました。実際にこの計画を発動する機会がないに越したことはありませんが、これを策定する過程を通じて従業員に万一の事態に備える意識が定着しつつあります。合わせて保存水、非常食等防災備品の補充を計画的に行い、緊急時の食事提供メニューをあらかじめ作っておくなど、一歩踏み込んだ準備を進めます。また今年度までに導入した、階段避難車イーバックチェア、マンホール対応型トイレ、AED等については、いつでも使えるように講習や訓練を行います。
⑤ 成年後見制度の研修会を予定します
先月号から、高橋司法書士による成年後見制度についての連載が始まっていますが、来年度は、12月6日(土)に利用者とご家族を対象とした成年後見制度など、自立支援につながるテーマで研修会を行うことも予定したいと思っています。実施日が近づいたら改めてご案内いたします。
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インフルエンザやノロウイルスが猛威を振るっています。手洗い、うがい、マスク着用など自衛に心がけましょう。