1.概況
就労支援事業は、上半期において売上計画44,661千円に対して42,501千円となり2,160千円下回っているものの、加工高は計画が20,527千円に対して22,715千円となり2,188千円計画を上回った。前年度より継続して取り組んだ作業料金改定等、顧客との取引適正化を進めた結果であり、今後も加工高比率50%以上を基準とした取引を維持していく。同時に安定した受注に向け業務全般の課題解決を目指した「標準化プロジェクト」によるルールの適正化に継続して取り組んでいく。
障害福祉サービス等事業については、前年度の報酬改定により就労移行支援事業および放課後等デイサービス事業の収益が大きくマイナスに転じたことを踏まえ、それぞれの事業収益の回復を図った。就労移行支援事業は前年度の就労実績が定員の50%を超え、単価報酬が増加した。放課後等デイサービス事業においては、同じ利用者が利用日数を増やした事により稼働率が増加した。また就労継続支援B型においては、新しい利用総合案内パンフレットや青葉通信、ブログ等による外部への積極的な事業活動のアピールにより、利用者数が96名から102名に6名増員した。以上の事由により、各サービス事業で収益の改善が図られており、引き続き稼働率と就労実績を上げていけるよう各事業の改善に取り組んでいく。
2. サービス事業別、部門別状況
(1) サービス事業別状況
期中における在籍者の推移は表2のとおりである。施設利用者は増員8名、減員2名、今期2名が就職した。就職後もサービス利用を継続して併用するケースもあり、自治体と連携し支援した。就労移行支援事業は定員6名に対し3名で定員割れが続いているため、就労継続支援B型利用者の希望者に対して、就職に向けた情報提供等準備活動を行った。また多様な利用者ニーズに応えるために、ゆったりとした就労を希望する利用者へのサービス提供に向けて、生活介護事業の必要性も視野に入れた検討を行った。放課後等デイサービス事業「アリーバ」は夏季の長期休業期間を利用し企業見学会及びグループホーム見学会を実施した。
(2) 部門別状況
① 総務厚生担当
本年度より看護師を常勤配置にした結果、健康上の課題や基礎疾患がある利用者と職員の健康管理指導に大きな役割を果たし、支援力アップに大きく貢献している。
プログラムは平日余暇メニューを提供しており、前年度開始した昼食プログラムでは、大学や市役所等の食堂に出かけて自分で注文、支払いをし、社会経験をする場となっている。また土曜日プログラムは、アートフラワー作りや工場見学等を企画し参加者に喜ばれている。
② 就労支援事業
営業係では、定期案件における発送件数減少傾向に対し、作業単価の引き上げと部材の引取、出荷等、納品に係る費用の見直しを図り売上高の減少を抑制し、それに伴い加工高が増加した。また、入札案件やスポット案件についても、利益を重視した見積もりにより売上高、加工高の増加に貢献した。事業課と営業課の連携による標準化プロジェクトでは、顧客信頼確保のため作業ミスをなくし、作業効率を向上させる施策を継続して推進した。
(3) その他
① 組織・人事
事業課1係より非常勤職員1名が退職し、従業員1名及び非常勤職員1名を採用した。事業課2係より従業員1名が退職し、従業員1名を採用した。また事業課課長付けで非常勤職員1名を採用した。
② 教育・研修
法人内研修を含む6コースの研修に、非常勤職員を含む延べ11 名を参加させた。
ア 外部研修 2018 年度じゅさん連事業所見学研修会に3名 、2019 年度強度行動障害支援者養成研修、発達障害者との面接のあり方研修、東社協身障部会学習会施設見学会に各1名を参加させた。
イ 内部研修 法人が行う新人研修会に3名、支援者研修に2名を参加させた。
③ 補助事業
東京都共同募金配分金により作業用コンテナを購入した。 150 千円
④ 地域交流
市内の精神障害者関連団体が集うケア検討会、障害者福祉計画推進部会、東村山市内社会福祉法人連絡会などに委員を送り、ネットワークづくりや情報収集に努めた。青葉祭や市内中学校の体験学習受け入れなどを通じ、地域住民との交流を深めた。
⑤ 定例会議の開催
部課長会(随時)、幹部会(月1回)、全体会議(月1回)、事業課会(随時)、各係会・ミーティング(月1回)を実施し、方針の周知徹底、利用者支援の課題解決を綿密に行った。また、毎月初めに全体朝礼を行った。
⑥ 防災・安全・衛生
ア 防災訓練を2回実施した。アリーバ利用者との合同訓練も実施し、避難経路を確認。実践的な訓練実施に努めた。
イ 職場内の安全衛生点検を毎月実施し、事故のない職場環境を維持した。
ウ 春の健康診断を実施した。
3.決算見込み
本年度の決算見込みは表1のとおりである。売上高および加工高維持のため適正な受注活動に取り組む。各係はミスロスの発生を予防し顧客からの信頼獲得に努める。利用者数の増加と参加率アップのため、各プログラムに引き続き取り組み、利用総合案内パンフレット、青葉通信、ブログ等を活用し対外的なアピールを継続していく。