今回プログラムで試みたのは茶道です。
ボランティアの先生に茶道を教えていただきながら、
9名の利用者さんとともに、茶道の所作や、おもてなしの心に触れることができました。
茶道で使われる道具は、黒文字・建水・棗(なつめ)など、
初めて見るものや聞くものが多く、新鮮な気持ちになりました。
慣れない所作に戸惑いつつも、みなさん真剣に取り組まれていました。
茶筅で泡を立てるのは、手首が痛くなるほどですが、目の前の相手に喜んでもらうために、
ここはひとつ頑張ろうと思うのも、おもてなしの心かもしれません。
先生がお話しされた茶道のポイントは、
「①思いやる ②美味しくいただく ③心をこめて丁寧に」の3つでした。
「①思いやる」ことは、相手のことを考えてとる行動すべてのことであり、
「②美味しくいただく」ことは、頑張ったご褒美でも、最後についてくるおまけでもなく、
思いやりを持ってもてなしてくれた方への感謝の心なのだそうです。
この2つを相手にわかるように形にして表現するのが茶道で、
だからこそ「③心をこめて丁寧に」おこなうのだということです。
相手を思い、自分に寄せられた真心に感謝することは、千利休や豊臣秀吉が生きた戦乱の世にあっても、
大切にされたことなのかもしれません。
お茶と一緒にいただきました、この日のお菓子は「菜の花きんとん」と「さくら」で、
春の花のお菓子が、あたたかさを感じさせてくれたひとときでした。
コロニー中野
(word)Kuroda & (photo)FURUYA
〒165-0023 東京都中野区江原町2-6-7