オンデマンド印刷機とは
一般的な印刷方式であるオフセット印刷は、印刷のもととなる“版”を作成し液体のインキで印刷します。高速で高品質、大量印刷に向いているのが特徴です。その反面、色を合わせ安定させるための予備紙が数百枚必要であるほか、中間生成物である“版”も必要になるため、小ロットには向いておりません。
対してオンデマンド印刷は、小ロットに適しています。版を使わず予備紙も使用しないのが、オフセット印刷との大きな違いです。必要な分だけ、極端に言えば1部からの印刷が可能です。インキではなく粉末トナー(最近はインクジェットもあります。)を使用します。プリンターを大型かつ高速にした物と思っていただけるとイメージしやすいかもしれません。
今まで、コロニー東村山では、モノクロオンデマンド印刷機を2台設置していました。導入以来、非常に高い稼働率で活躍してきたのですが、耐用年数を過ぎ経年劣化が見られたので昨年末に新機種への更新を行いました。
今回導入したのは、カラー機1台とモノクロ機1台です。
モノクロ機が2台から1台になったことで生産性が落ちるように思われるかもしれませんが、実際には向上しています。今までの機種はA4サイズで毎分135ページ出力(×2台なので毎分270ページ)でしたが、今回導入したOce VarioPrint 6320 Ultraは毎分314ページの出力が可能です。出力速度が倍以上になりました。
カラー機のCanon C8000VPはオフセット印刷と比較しても遜色ない品質です。これに加え従来からコロニー中野にあるカラーオンデマンド機は通常の4色に加えてスペシャルカラー1色(クリアトナーもしくは白、蛍光ピンク)が使用できます。
オンデマンド機3台体制となったのを契機に勉強会を行いました。営業、生産管理、制作デザイン、印刷、製本と全工程から参加者が集まり、今までのオフセットとの違いやそれぞれの特徴について勉強しました。オフセット印刷とオンデマンド印刷のそれぞれのメリットを深く理解することで、一歩踏み込んだご提案が可能になります。オンデマンド印刷のメリットを活かした小ロット印刷だけではありません。オフセット印刷で一度にまとめて印刷し在庫するのではなく、オンデマンド印刷で必要な時に必要な分だけを印刷して納品することで在庫を持たないで済む、といったようなことも可能です。今後、積極的にオンデマンド印刷機を活用することで、さらに理解を深め、お客様へのより良いご提案ができることと思います。ご期待下さい。