新規事業への挑戦

当事業所は2021年度に日本財団の助成を受けて電子化に係る機器整備を進めつつ、同年6月より新規事業としてデジタル事業を立ち上げました。

当時の背景はコロナ禍で世の中の生活スタイルが大きく変化する中、想像を超えるスピードで紙媒体の需要が一気に冷え込み、事業の柱である印刷事業が大きく揺らいでいた時期の決断でした。事業を立ち上げる際に、「印刷の片手間では絶対に失敗に終わる。」事業として開始するには日本財団の助成で機器を整備するだけではなく、覚悟を決めて新たに人材を採用し、人材と供に事業を育てて行く決意をしました。

全く手探りの状態で事業立ち上げに悪戦苦闘する中、見学者の受け入れ、研修者の受け入れ、日本財団の視察等、要求された依頼はすべて先方のアポイント通り一切断らずに受け入れつつ半ば強引に事業を推し進めました。

国立国会図書館の仕事が無事に受託できた際にも、当初は完全アウェイの状況で、民間企業でも数社しか参入できていないハードルに国立国会図書館側でも心配されていたと思います。しかし、メンバーが手探りながらも、丁寧に作業を進めた結果、スピードは遅くても画像の品質が高いことを認識いただきました。事業所では新規参入で失敗したら後がないとプレッシャーを掛け続けましたが、デジタル事業のメンバー5人を中心に事業所全体で協力を得られ、決められた納期通り次につながる形で納品を終えることができました。

成功というバトンが繋がったことで今年度は当事業所だけではなく、全国から研修に参加した7拠点が加わり8拠点でのビッグプロジェクトが7月から開始されました。今年は全国のハブ拠点として更に求められることは大きいですが、あらゆる困難に立ち向かった経験を活かし、必ず成功に導く事をメンバーと共有しながら日々、準備を進めております。

結びに事業の立ち上げに伴い仕様書の読み込み、必要なツールの開発、作業スペースの確保、実作業の遅れの手伝い、利用者さんの関わり方に関する指導等、書き表せないくらい皆様にご協力いただきました。この場をお借りして御礼申し上げます。


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東京コロニー コロニー東村山
副所長 髙橋 宏和