製造部に所属するYさんは、「レインボー・ソルジャー」という、電動車いすサッカーの強豪チームに所属し、選手として活躍をしています。「レインボー・ソルジャー」は、全国でも屈指の実力を持つチームで、全国大会には毎年出場をし、過去2回の優勝経験を持つ、まさに強豪チームです。チームメイトには、ワールドカップに出場するための選抜チームに選ばれた選手が、二人もいるとのこと。
「実力のあるチームメイトとの練習は厳しくてたいへんです。正直、辛くなるときもあります。でも、それ以上にやりがいというか、そういう仲間と同じチームだという誇りもあって、もっとうまくなりたいという気持ちになりますね」
そう語るYさんの表情は、どこまでも穏やかで、どこにそんな闘志が潜んでいるのだろうと不思議な気持ちにさせられます。
Yさんと電動車いすサッカーとの出会いは、レインボー・ソルジャーに所属していた友人に誘われたことがきっかけです。残念ながらその友人は亡くなってしまったそうですが、自分と電動車いすサッカーを出会わせてくれた彼に、とても感謝しているそうです。
「サッカーをやる前の自分は、土日はどうやって時間をつぶそうかと考えているような人間でした。でも、今はとても充実している。サッカーをやることで、毎日の生活にも張りが出てきました。また、応援をしてくれるサポーターの人たちとの交流や、人間関係も広がりました。もちろん、練習は楽しいことばかりではないし、長い間にはチーム内にもいろいろな問題もありました。けれども、そういった紆余曲折を乗り越え、今のチームがあり、今の自分がある。何より、全国大会という目標があり、それに向かって練習ができるということは、とても幸せなことだと思っています」
電動車いすサッカーを、インターネットの動画サイトで見たことがありますが、なかなか激しいスポーツです。1チーム4人。内、1人はGKで、3人のプレイヤーが、車いすの前につけたバンパーとレバーを操作してボールを操ります。Yさんの話では、このバンパーの操作とレバーの微妙な動きが、上手下手を分けるのだそうです。
11月26日には大阪で全国大会が開かれます。レインボー・ソルジャーは北海道・関東ブロック予選大会を1位で通過しました。
がんばれレインボー・ソルジャー!
がんばれYさん!