【自慢の一品】「エレキベース」
コロニー東村山在籍者の、自慢の品をご紹介するシリーズです。
今回は当コロニー印刷、S所長の自慢の品をご紹介したいと思います。
私の自慢の一品はエレキベース、Fender社の Precision Bassというモデルです。
新品で購入してから十数年経過しており、また私の扱い方が雑なためかキズやヘコミがたくさんできてしまいました。どこにでもある何の変哲もないオーソドックスなエレキベースですが、私にとってはとても大切な宝物です。
購入の際、当時お世話になっていたベーススクールの先生にアドバイスをいただきました。
「満足できる楽器を買いたければ、良い方法がありますよ」
先生がおっしゃった方法とは次の通り
1.店頭で試奏させてもらい、納得できる品質かどうか確認する。
2.納得できる品質であれば、同じモデルを3台用意してもらえるよう交渉する(3台のうち必ず1台は買うという約束をして)。
3.用意してもらった3台を弾き比べて一番良いと思うものを購入する。
なるほど。 “必ず買う”ということを強調すれば、対応してくれる店舗もあるでしょう。大きな楽器店であれば在庫もあるだろうし、他店からの取り寄せやメーカーからの貸し出しなんかも期待できるかもしれません。
しかし期待とは裏腹に難航。まず、試奏して納得できるものに巡り合うのが2・3店舗に1台あるかどうか。そして同じモデルを3台用意してくれる店舗なんて、なかなかありません。4・5店舗で交渉しましたが、申し訳なさそうに断る方、“何言ってんの?”と怪訝な表情で断る方、いずれも不調に終わりました。
確かに、どこのだれとも素性の知れない一見の客から、こんな偉そうな条件を提示されて、しかも口約束のみで引き受けてくれるところなんてありませんよね。先生のアドバイス、ハードルが高いよ。先生並みの演奏技術で試奏すれば説得力があるんだろうけど……。
ただ楽器を買うだけのために、私はいったい何をやっているんだろう。
紆余曲折あり、最終的には渋谷にあるI楽器店さんが快く引き受けてくださいました。後日、用意してもらった3台を弾き比べ、めでたく理想のベースを手に入れることができました。
苦労して手に入れた楽器ではありますが、最近は出番が減っております。コロナ禍で演奏活動も自粛。もっぱら家でアンプもつながずに弾くのみです。
大きな音を出せる日が来ることを、今か今かと待ちわびています。