全生園・ハンセン病資料館散策

   東村山市内および全生園が舞台となった映画「あん」、ご覧になりました?
   みなさんはハンセン病の現状を知っていますか?
   差別はまだ根深いものがあります。
   差別、人権について、ちょっと考えてみましょう

2015年12月5日(土)、コロニー東村山では、所内行事として上記をテーマに全生園・ハンセン病資料館散策を行いました。
昨年は「人権の森」(人権の森実行委員会)のDVDが完成し、コロニー内で鑑賞しました。
コロニー東村山の印刷の御得意様であり、すぐ近くにありながら全生園およびハンセン病資料館に行ったことのない利用者、従業員も多いため、今年はハンセン病の理解をとおし、人権を考える第2弾として、全生園の散策およびハンセン病資料館の見学を企画しました。
当日は晴天に恵まれ、グループごとに園内の紅葉も散策でき、皆さん満喫できたようです。
終了後、参加できなかった方も含め、アンケートを集約しましたので報告します。

参加者は71人、アンケートは不参加の方も含め79人から回答がありました。
参加者のうち、全生園見学が初めての方が31人(43.6%)、資料館が初めての方が37人(52%)でした。感想を見ますと概ね参加してよかったと感じていただけたと思います。
いただいた感想を紹介します。ちょっと長いですが、ぜひ目をとおしてください。

・患者の方々みんなで仕事をし、まるで一つの町のようにも機能していることが印象深かった。
・少し前の時代に差別に苦しんでいた人達が多くいた事に改めて驚きを感じました。差別なく暮らすノーマライゼーションの実現をするには、障害のある人、ない人、それぞれが歩み寄る必要があると強く感じました。
・生活の場と聞いていたが、ほとんど中の人に会わず、大変静かであった。長年隔離された環境におかれた結果なのだろうか、と感じた。季節を感じる花々が植えられ、隔離の中でも心豊かでありたいと思ったのではないかと感じた。人権侵害の今が感じられた。
・資料館2度めでしたが印象的でした。今のエイズや結核とは異なり、負の烙印のような、人格を含めた死刑宣告のような、そういったものがつい最近まであったということが別世界のような不思議な感覚でした。いずれ入居者も減り、どうなっていくかは分かりませんが、後世に残していくべきものだと思いました。
・過酷な環境においても、人は輝けるものと思った。空や家が目立つようになったのが特に印象的。
・ハンセン病に対する差別などの歴史事実や、患者の暮らしようの歴史がわかったこと。
・全生園内は自然が豊かで、思いがけず紅葉も楽しめて、散策を楽しめました。ハンセン病資料館は二度目ですが、前回もあまりゆっくり見ることができなかったので(証言コーナーとか)自分のペースでゆっくり見るためには、今度、一人で行きます。でも、利用者さんといっしょにこういう施設を見学することはとても大切だと思います。利用者さんの反応や様子を見ることができ、また、聞かれたときにわかるように説明できるよう自分自身がきちんと知ることが大事だと思うからです。
・半日散策して感じたことは、ここに昔多くの方が住み、今なお多くの方が生活している驚きにあります。今でこそ開放されていますが、かつては、閉鎖されていたにもかかわらず、そこに生きる人々が自分達の力で自分達の村を作っていたことに人の強さもまた感じました。ただ、資料館で裁判記録を拝見しましたが、今なお差別と戦っている方がいるようですので、私自身社会の一員としてこの事実を真摯に受け止めたいと思います。
・感慨深いものがありました。
・もう少しゆっくり回りたかったです。土地が余っててもったいないと思った”
・資料館の歴史が分って良かった
・ハンセン病資料館はたくさんの人が見に行くべきと思いました。コロニーから歩いて行けるし、園内も散策コースがほど良い感じでよかったです。
・ハンセンびょうしりょうかんにさんさくにいきました。かいだん2かいにあがってしゃしんとテレビを見ました。たのしかったです。
・資料館が変わったなと思ってビックリしました。身体にハンセン病で亡くなった人々や、手足が曲がっている人々も痛そうに見えました。私も、勉強になりました。
ハンセンびょう いえがありました。じゅうじかありました。しせきをみました。もみじきれいたです。たのしかったです。
・日本全国にハンセン病隔離施設があったのは知らなかった。
・住んでいる人が少なく、建物が今も残っていて、飼育場などの敷地が平らになっているという痕跡が数多くあった。
・全生園前行って、国立ハンセン病資料館行って、作品展を見ました。きれいになりました。
・みんな厳しい生活環境の中、よく治療に取り組めたと思って感動した。
・住人の少なさに驚きました。
・解体され新地になった場所の今後の利用は?”
・さくらの木とかかえるの池とか門とかいろいろありました。
・天気よく気持ちの良い1日でした。資料館もゆっくりとみられてよかった。
・ハンセン病の事、そう言う病気があったと言う事は知っていたのですがどのような病気か知らなかったのでいろいろと、知る事が出来てよかったです。
・楽しかったです。ハンセン病資料館がよかったです。
・教会と病院がイッチしている。昔も今も変わらない
・僕は、全生園で印象に残った事は、けやきの丘と、納骨堂です。初めてですが、とっても良い所ですので、楽しく回りました。また、2回目も行きたいですが、就職するかわかりませんので、行きたいです。
・ハンセン病資料館は、今までのハンセンなどの展示を見られて良かったです。
・全生園内広くておどろきました 又参加したいと思います。
・勉強になりました。
・ぼくはハンセンびょうしりょうかんは初めていったことが楽しかったです。
・ハンセン病資料館はあまり行ったりまわったりしたことはあまりなかったので、色々と見て回ったり・・・
・久しぶりに全生園の中をじっくりと歩きました。建物がこわされ、さら地になっているのに驚きました。資料館で東京市養育院内に回春病室を開設し、らい患者の隔離があった事も初めて知りました。
・とても勉強になりました。
・平屋造りの長屋が多く、隔離施設の雰囲気がまだ残っている感じがした。また、外周及び施設内にも緑が多く見通しがよくない箇所があったため、余計そのように感じた。とにかく紅葉が綺麗で、じゅもくの種類が多いのが印象的だった。
・ハンセン病や人権に関していろいろ知った。忘れてはいけない差別の問題もあり、もっと詳しく知りたくなった。家族をつれてまた資料館に行きたいと思った。史跡も多くまわることができた。工事中のところもあったが現状を知ることができた。とちゅうで住民の方(後遺症のある方)にたずねたりしたら、親切に教えて下さった。
・ハンセン病、知識としては、少々ですがありましたが、資料館を見学することにより、患者さんはもちろん、家族の方までもが、ひどく辛い思いをされていた事、(偏見はいつの時代もあると思いますが)実際、患者さん達の声を聴き、(ビデオ)自分達が想像する事ができない状況、偏見、差別、隔離、どんな病気や障害を持っていても人間は人間。もし自分自身がそうだったら、強く生きて行けるだろうか考えさせられました。”
・ハンセン病資料館を見学して、思った事は、発病してすぐ療養所へ隔離され、外の世界と分断され、人間としての権利も奪われた、国の政策が間違っていたことと差別、偏見によって、親類にも会いに行けない、治る薬があっても療養所に押し込め、従わぬ者がいれば懲罰房に入れられる。今私達は障害がある、なしにかかわらず、人間としての尊厳があるので良いと思った。
・全生園のコースを回ってみたが、もし政策が間違って退院できる人は退院してもいいと考えるべきじゃないかなと思っています。”
・全生園の見学とハンセン病資料館に行きました。自分のはんのひとたちと見学をしました。初めて行って、いろいろな事がまなべました。はんのひとと一緒に見学をしたりしました。すごく広くて中もきれいだったのでびっくりしました。はじめての見学でしたが、とってもいい勉強になりました。たくさんの思い出が作れて良かったです。はんのひとたちとも一緒にまわれてよかったです。私にとって見学は、とってもいいけいけんにもなったし、楽しくすごせてとってもいい時間になりました。またきかいがあったらいきたいと思いました。本当に楽しい見学になりました。これからもいろいろなことにまなんでいきたいです。
・欠席でしたが、興味があるので是非一度いってみたいと思います。都合がつかず、残念でした。

zennseien
(所長 星)